1989 年に始まった伊丹クラフト展は 1998 年に伊丹国際クラフト展としてより大きな公募展に切り替わり、主題を「ジュエリー」「酒器・酒盃台」として交互に開催して参りました。今年は「酒器・酒盃台」をテーマに作品を募集したところ、海外 11 ヶ国 75 作品を含む、計 261 件、総数 1,184 点の応募がありました。厳正な審査の結果、98 作品（海外 34 作品）が入選、そのうち 8 作品（海外 2作品）が入賞と、国際展の名にふさわしい力作が世界各国から集まりました。
大賞に選ばれたのは、「人間の傲慢さ」を表現した唯一無二のインパクトを放つ陶芸家 芥川 宏さんによる「ハナコ酒器セット」。強烈な艶かしさと独特のユーモアだけでなく、酒器としての実用性と工芸技術的にも優れていること評価され、大賞受賞となりました。その他の入選入賞作品も、日本酒をより楽しく、より美味しく味わうことができるような創意工夫に溢れ、今の時代にふさわしい日本酒の愉しみ方について新たな可能性を感じるものでした。世界各国の作家が「日本酒の文化」と向き合い表現した、多様な「酒器・酒盃台」をお楽しみいただければ幸いです。

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